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No,31・・・市内の地名 水子・針ケ谷地区

最終更新日:2019年1月25日

水に関わる地名

神井戸
水子に所在する湧水地点(神井戸)

地名には、その土地の状況を表す文字が付けられている場合があります。例えば水に関わる地名では、「水」「川」「河」「池」といった水そのものを表す語や、海岸や半島などの水辺を表すものには「浜」「崎」「江」などの語、ほかにも滝や汐などの「さんずい」がつく語、水が流れる低い土地では「谷」「沢」といった語が付くことがあります。
市内にも「谷」や「沢」の文字が付けられた地名が多くありますが、水子地域を見ても「神井戸」や「大井戸」など水の湧く場所には「井」「井戸」の語が付くことがあり、ほかにも「石井」「土井」など数多く認められます。こうした土地では湧水や川などの水が出る場所が近くにある場合が多いものです。「水子」という地名に“水がある処”という意味が含まれているのも、こうした周辺の地名からもうかがえます。



石井の湧水地点

地図


針ケ谷

この地名は県内でもさいたま市浦和区や深谷市、県外では栃木県宇都宮市、千葉県長生郡長柄町などにも見られます。開墾地を示す地名に「墾(はり)」という古語がありますが、これが「針」や「治」「張」などの文字に置き換えて使われている場合があります。当市の針ケ谷も同様に谷地(湿地)を開墾し切り開いた土地の意があるのかもしれません。奈良時代から荘園と呼ばれる開墾した土地には、新しく切り開いた土地を示す「別所」「別府」「新庄」などの地名が各地にあり、針ケ谷のすぐ近くにも別所の地名があります。針ケ谷周辺では弥生時代末から大集落が存在し、炭化した米などの出土資料から谷地が稲作などに利用されていたことを考えると、この地名の由来もうなずけるのではないでしょうか。

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