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No,15・・・境内に眠る「力石」

最終更新日:2019年1月25日

市内には、現在40か所以上の寺社があります。こうした寺社の境内には、数多くの石造文化財が眠っています。その中でも普段、目に留まることの少ない「力石」(ちからいし)を紹介します。

力石とは・・・?


榛名神社の力石

市内の神社では、4月、7月~8月に祭礼が行われ、今も露店やお囃子・獅子舞が奉納されにぎわいを見せいています。
その境内の片隅に、縦70~80センチメートル、横50~60センチメートル、厚さ30~40センチメートルほどの楕円形をした何の変哲もない石が転がっていることがあります。表面には「三拾六貫目」や「四拾貫目余」といった重量を表した文字が刻まれています。この石はかつて祭礼や村の年中行事の際に若者が力を競うために使用したものです。一貫3.75キログラムで計算すると、三拾六貫目=135キログラム、四拾貫目=150キログラム、中には五拾貫目=187.5キログラムというものもあります。

現代でいう重量上げに相当しますが、娯楽の少ない当時では遊戯としても盛り上がり、力自慢の若者が集ったことでしょう。



阿蘇神社の力石

江戸時代中頃~明治時代中頃のものが多く、もとは持ち上げた石が重く感じるか軽く感じるかによって願い事の成就を占ったものだという説もあり、氏名や重量を石に刻んで神社に奉納されたものもあります。市内には、六十五貫を担いだとか、八十貫を担いだという昔話も残っています。

この風習も今ではなくなり、力石も散逸している場合が多く、境内にあっても半分埋もれてそれとは判らないものもありますが、説明板を立てて残されているものもあります。祭礼など神社境内を立ち寄った際に探してみてはいかがでしょう。


市内で確認された力石

地域神社・寺社等数量重量(キログラム)備考
勝瀬榛名神社3基約1503基のうち重量の判明しているものは1基
上沢薬師堂2基約1882基のうち重量の判明しているものは1基
水子氷川前 氷川神社4基約158・約113
約109・約105
 
城の下阿弥陀堂2基約1882基のうち重量の判明しているものは1基
正網 氷川神社4基約150・約1694基のうち重量の判明しているものは2基
南畑阿蘇神社2基約1132基のうち重量の判明しているものは1基
八幡神社4基約135・約165
約135・約154
 
針ケ谷氷川神社6基不明 

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