このページの先頭です

ページID:321831176

No,20・・・動物と人

最終更新日:2019年1月25日

縄文時代から動物と人は深い関わりを持っていました。その関係は時に家族の一員であり、信仰の対象であり、あるいは人が生活を営むうえで欠かせないパートナーでした。今回は、動物に縁のある文化財を紹介します。

犬の墓/水子貝塚に埋葬された犬

水子大應寺の境内に「犬の墓」と呼ばれる石塔があります。もとは水子字西小原の畑に塚があり、そこに建立されていました。その由来は、近世に水子般若院の修験者が、本山である京都聖護院に愛犬を伴って赴き無事に務めを果たしたが、帰路の途中で犬が死んでしまい、西小原の地に葬ったと伝えられています。
また、大應寺前の水子貝塚では、縄文時代前期の同じ住居跡から人骨とともに犬骨が埋葬された状態で出土しています。昔も今も変わらない犬と人のつながりが伺えます。


犬の墓


水子貝塚出土の犬骨


馬頭観音像

東前遺跡出土の埋葬された馬

道端でよく見かける馬頭観音像は、憤怒の形相に頭上に馬を頂く姿で造られ、その目的は牛馬の供養と結びついて建立されることがほとんどです。市内では、打越遺跡や東前遺跡で、近世の時代の井戸跡や地下式坑から埋葬された馬の骨が出土しています。ここにも人と馬の関係を伺うことができます。埋葬という行為から、これらの動物が人にとって身近な存在であり、大切にされていたことがわかります。

(写真)東前遺跡出土の埋葬された馬


人頭蛇身像

氷川神社弁天社の人頭蛇身像

諏訪1丁目の氷川神社境内にある雲居の瀧と呼ばれる湧水地の傍らに弁天社があり、その祠に人頭蛇身の像がまつられています。弁財天は水辺にまつられることが多く、また中世以降には宇賀神と習合し、福神としても親しまれ信仰されています。この宇賀神が人頭蛇身の姿とされ、また蛇が弁財天の使者とされていることから、弁天社などにはとぐろを巻いた蛇や宇賀神の石像がまつられていることがあります。蛇もまた縄文時代から土器にも表現されるように、信仰の対象として人と関わりを持ってきました。

(写真)氷川神社弁財天社の人頭蛇身像

お問い合わせ

生涯学習課 文化財グループ

〒354-0021 埼玉県富士見市大字鶴馬1873番地1(中央図書館2階)

電話番号:049-251-2711(内線637)

FAX:049-255-9635

このページのお問い合わせ先にメールを送る