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No,30・・・市内の発掘調査(4)

最終更新日:2019年1月25日

東台遺跡 第35地点

東台遺跡は水子の石井緑地公園の北側、みずたに幼稚園の北西から東にかけて広範囲に広がる遺跡です。遺跡は南西方向に柳瀬川を望む武蔵野台地上にあり、柳瀬川と台地の間は低地になっています。台地のへりに沿って湧水が数か所存在し、集落を形成するには良好な環境にあります。これまでの発掘調査で、旧石器時代の石器、縄文時代前期~中期の土坑・炉穴、弥生時代後期~古墳時代初頭の住居跡2軒・方形周溝墓(埋葬施設)3基、平安時代の住居跡55軒、中世の段切り遺構(斜面地での土地造成の跡)など多くの遺構が確認されています。

東台遺跡の位置

平成25年4月に発掘調査を行った第35地点では、平安時代の住居跡9軒・土坑・溝跡を多数確認することができました。本地点では、中央部分に溝跡が東西方向に延びており、その南側には2軒の住居跡が一部重なったものや3軒の住居跡が重なった状態のものなど、限られた範囲で遺構が密集した状態で分布していました。いっぽう溝跡の北側には遺構を確認することはできませんでした。この溝跡は、平安時代この集落の境界であった可能性が考えられます。住居跡から出土した資料には、かまどの周辺を中心にして、9~10世紀代の土師器・須恵器をはじめ、鉄製の鎌や糸をつむぐ道具である紡錘車などが出土しています。

近年、水子地域では開発が進み、多くの遺跡が確認されています。東台遺跡周辺でもまだまだ調査が終わっていない箇所がたくさんあり、今後の発掘調査にも期待が持てます。



東台遺跡第35地点


出土した鉄製の鎌


出土した紡錘車

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