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令和2年度施政方針

最終更新日:2020年2月20日

 施政方針とは、市政運営にあたり、市長の市政運営に対する基本的な考え方や予算案及び主要な施策について述べたものです。

令和2年度施政方針(令和2年2月18日)

 本日ここに、令和2年第1回富士見市議会定例会が開催され、令和2年度一般会計予算をはじめ、市政の関連議案についてご審議をお願いするにあたり、私の市政に対する基本方針と施策の概要を申し上げ、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

1 はじめに

 昨年は、台風15号・19号が関東地方に上陸、記録的な大雨となり、各地で甚大な被害をもたらしました。本市におきましても台風19号では、床上・床下浸水などが発生し、運動公園なども被害に遭いました。
 ここに改めて、被害に遭われました市民の皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。
 一方で、昨年は大変嬉しいニュースもありました。天皇陛下のご即位により、新元号は「令和」に移り、新たな時代が幕を明けました。
 WBSC世界野球プレミア12では、日本チームが10年ぶりに世界一に輝いたほか、アジアで初めて開催されたラグビーワールドカップ日本大会では、日本チームがベスト8進出を果たすなど、日本中が大いに盛り上がりました。また、カナダチームの選手による被災地へのボランティア活動など、スポーツの力は、国を超えた人と人とのつながりを象徴する感動的なシーンをもたらしてくれました。本年開催される東京2020(にーぜろにーぜろ)オリンピック・パラリンピック競技大会におきましても、未来へ向け力強い一歩が踏み出せるものと思います。
 さて、私が富士見市長に就任してから、3年半の歳月が経ち、いよいよ残す任期も半年となりました。
 私は、これまでの間、「誰もが住みたい、住み続けたい…選ばれるまち富士見市」を目指し、日々、その実現に向け、全力で取り組んでまいりました。
 市長就任後、初めての予算編成となった平成29年度当初予算において、私は11万市民の皆様のため、3つの「希望の種」を蒔きました。それは、「賑わい・まちづくりの種」、「子育て・教育の種」、「健康長寿の種」でございます。
 これまでの3つの種の主な取組みを申し上げますと、「賑わい・まちづくりの種」では、市内産業の活性化を図るため産業振興基金を創設し、市内の農業者・中小企業をはじめ、商店会などの団体や新規創業者への支援を行いました。
 また、本市の成長のエンジンであるシティゾーンや水谷柳瀬川ゾーンの整備を推進するため、企業誘致に向け、周辺環境の整備や関係者との協議などを行いました。また、地域の利便性を高める都市計画道路などの幹線道路や、市民の皆様に身近な生活道路の整備を着実に進めてまいりました。
 さらに、昨年6月には、市内公共交通ネットワークの構築を推進するため、市内循環バスを補完し、誰もが利用可能な交通手段であるデマンドタクシーの運行を開始しました。
 災害対策では、勝瀬地域の砂川堀第2樋管ゲートの改修や、山室地域の図川排水機場のポンプ増強など、地域に応じた浸水対策に取り組んでまいりました。
 次に「子育て・教育の種」では、子育て支援の拠点として、子ども未来応援センターを開設し、育児相談や子どもの貧困対策など、多岐にわたるニーズに対応してまいりました。併せて、子ども未来応援基金を設立し、子ども食堂の運営などに取り組む民間団体への支援をはじめ、「子どもの夢つなぐ市民運動☆ふじみ」を展開し、オール富士見で子どもの未来を応援する取組みを行いました。これらの取組みや関係者の皆様の熱心な活動により、単位人口あたりの子どもの居場所数は、県内40市中1位となりました。
 このほか、不妊に悩む方への不妊検査・不妊治療費の助成制度を導入しました。
 教育分野では、子どもたちの学力向上を図るため、AETの増員やスクール・サポート・スタッフの配置のほか、家庭学習の習慣化を図る家庭学習応援事業を実施しました。
 また、昨年には、独自性のある幼児教育に取り組む幼稚園に対し、更なる推進を支援する、特色のある幼児教育推進補助事業を県内の自治体として初めて創設しました。さらに、ものづくりやプログラミングを通じて論理的な考え方や創造性等を育む教育として、埼玉大学と連携し、STEM教育の実践フィールド「ロボットと未来研究会 富士見☆研究室」を開設しました。このSTEM教育事業は、昨年、埼玉県が県内市町村の先進的な取組みを評価する、彩の国いち押しの取組事例において最優秀賞をいただくことができました。
 「健康長寿の種」では、誰もが気軽に健康づくりへの取組みを実践できる健康マイレージ事業をはじめ、高齢者の方がいつまでも元気に、そして気軽に社会参加ができる介護支援ボランティアポイント事業や、地域の仲間と共に取り組めるふじみパワーアップ体操など、介護予防や地域活動への参加を促す仕組みづくりに取り組みました。
 また、がん検診や予防接種ワクチンに係る助成など、病気の早期発見・予防につなげる取組みも充実しました。
 これら3つの種に関わる事業のほか、オリンピック・パラリンピックの機運醸成事業では、大会競技の体験教室やセルビア共和国との文化交流を行いました。また、昨年には、ハンドボールとレスリングの事前キャンプ地に関する協定締結を行ったほか、姉妹都市であるシャバツ市と毎年10月23日を姉妹都市記念日とすることを確認しました。
 さらに、本市は、県内の自治体としては初めて共生社会ホストタウンとして登録され、障がいのある人もない人も、全ての人がスポーツを通じて輝けるまちづくりをこれまで以上に推進することといたしました。
 このように、私が蒔いた種は、芽を出し、太い幹となり、笑顔の花を咲かせ、しっかりと実を結びはじめております。この実が新たな希望の種となり、更に多くの笑顔の花を咲かせられるよう、市民に寄り添い、これまでの経験を積み重ね力尽くしてまいります。

2 令和2年度の市政運営の方針

 令和2年度は、富士見市総合計画「第5次基本構想・後期基本計画」の最終年度にあたります。
 第5次基本構想の将来都市像「ひととまちがキラリとかがやく市民文化交流都市」の実現に向け、これまでの取組みの総仕上げを行うとともに、令和3年度から新たにスタートする「第6次基本構想・第1期基本計画」に、しっかりとバトンをつなげるよう、次の4つの基本方針を基に各種施策を進めてまいります。

(1)安心して子どもを生み育て、子どもたちの笑顔あふれる富士見市
 昨年、我が国の国内出生数は90万人を下回るなど、ますます少子化・人口減少が進んでいます。この背景には、待機児童問題、子育てに対する心理的・経済的負担など様々な要因があると考えます。また、教育分野では、小学校における外国語の教科化やプログラミング教育の必修化など、社会環境の変化に応じた新たな取組みも求められています。
 このような中、子育て世代をしっかりと支援するとともに、子どもたちが夢を持ちチャレンジできる環境を創ること、その能力を最大限に伸ばす教育を実践することで、子どもたちの笑顔を未来につなげてまいります。
 妊娠期から子育て期にわたる切れ目ない支援としては、国が推奨する子育て支援施策の3本柱、産前・産後サポート事業、産婦健康診査事業、産後ケア事業に新たに取り組みます。
 また、子ども未来応援センターについては、「子どもの夢つなぐ市民運動☆ふじみ」を充実させ、サポーターを組織化するなど、子どもの貧困対策や若者への支援を充実してまいります。さらに、私立幼稚園の預かり保育事業に対する運営支援など、子育て環境の充実を図ります。
 このほかにも、自然の恵みである湧き水や緑を活かし、自然豊かな環境のもとで、子育てができるよう方策を検討してまいります。

(2)安心して安全に、いつまでも元気でイキイキと暮らしていける富士見市
 安心安全な環境の中で、いつまでも心身ともに健康であることは、誰しもが願うことです。この願いを叶えられるよう、健康づくりの取組みを充実させるとともに、防犯・防災対策に引き続き取り組み、市民の健康や財産、そして命を守ることができるよう、より一層尽力してまいります。
 健康づくりでは、介護予防事業の一環として、新たに東京大学と連携したフレイルチェック事業を導入し、介護予防への取組みが必要な方に自らの状態を把握していただき、健康に資する活動に早期につなげる仕組みを創ってまいります。
 防犯事業では、近年増加傾向にある振り込め詐欺などの特殊詐欺対策に取り組むほか、防犯カメラの設置を引き続き推進してまいります。
 防災事業では、先にも触れましたとおり、台風19号の対応の中で、市民の生命と財産を守る使命を改めて痛感いたしました。今後も浸水対策等に取り組み、安全で安心できるまちづくりを推進してまいります。

(3)ひとが集まり賑わいが生まれ、活気みなぎる富士見市
 「活気と賑わい。」まちを元気にする源は、農業・商業・工業といった市内産業の活性化です。活気と賑わいのあるまちづくりを進めるため、産業振興について、更なる充実を図ります。
 市内産業活性化のため、産業振興基金を活用した施策を更に充実し、市内の農・商・工業者をより強力にバックアップしてまいります。
 旧富士見青年の家跡地については、南畑地域はもとより、富士見市全体の活性化につながる事業として、魅力ある公園を整備してまいります。
 本市の成長のエンジンであるシティゾーンと水谷柳瀬川ゾーンの整備については、企業誘致に向けた取組みを更に推進してまいります。また、まちの根幹となる都市計画道路をはじめとした道路についても、早期の整備に向け、引き続き取り組んでまいります。

(4)スポーツを通じて、多様な人々や文化とつながる富士見市
 オリンピック・パラリンピック競技大会は、これまで市で行ってきた取組みを更に推進する、またとないチャンスであると捉えております。
 本年は、事前キャンプ地として、セルビア共和国選手団の迎え入れに万全な体制で臨むとともに、選手との交流により、市民の皆様が楽しみながらスポーツに親しむ機会となるよう取り組んでまいります。
 また、本市がセルビア共和国の共生社会ホストタウンに認定されたことに加え、私は、昨年6月に全国手話言語市区長会の会長に就任させていただきました。このことからも、障がい者スポーツの普及や障がいのある方に優しいまちづくりをより一層進める決意を新たにいたしました。
 オリンピック・パラリンピックの開催という絶好の機会を活かし、誰もがスポーツを「する・観る・支える」ことができるまちづくりにつなげてまいります。
 さらには、この大会を一過性のスポーツイベントとして終わらせることなく、国際・文化交流など様々な面で人と人とがつながり、生まれた国や障がいの有無などの垣根のない共生社会をレガシーとして実現してまいります。
 東京2020(にーぜろにーぜろ)オリンピック・パラリンピック競技大会が、市民の皆様のための大会となるよう、しっかりと取り組んでまいります。

3 施策の概要

 こうした基本方針に基づいた主な取組みを、後期基本計画で定めます施策体系に沿って、ご説明申し上げます。

(1)未来を担う子どもを育み、育ちあう人のまち
 まず、子育て支援については、産前・産後サポート事業、産婦健康診査事業、産後ケア事業の3つの事業に取り組みます。具体的には、妊産婦が抱える妊娠・出産などの悩みを相談したり、地域の母親同士で共有したりできるデイサービス型の支援、産婦健康診査の費用助成、出産後の母子とその家族に対する心身のケアや育児のサポートなどを行ってまいります。
 また、新たに本市オリジナルの母子健康手帳を作成いたします。この手帳には、子育て応援モバイルサイト「スマイルなび」の登録手順などを掲載し、子育てに関する情報をより手軽に、かつ迅速に入手できる環境を整備いたします。
 子ども未来応援センターについては、子ども未来応援ネットワーク会議、子どもの夢つなぐ市民運動☆ふじみを更に充実させるとともに、子ども未来応援基金を活用し、子ども食堂や学習支援に取り組む運営団体への支援のほか、若者の学び直し相談、子ども未来支援員や若者の居場所活動サポーターの養成などを引き続き行ってまいります。
 放課後、児童が快適に過ごすことができる環境づくりとして、令和3年春の開設に向け、諏訪第3放課後児童クラブと針ケ谷第2放課後児童クラブの整備に着手します。
 令和2年度から始まる小学校の新学習指導要領では、プログラミング教育の必修化が予定されています。日々、目覚ましい進歩を遂げているICT社会に対応できるよう、児童の情報活用能力や課題解決能力の向上を図ります。具体的には、学校教育の先進的な取組みとして、モデル校においてSTEM教育を導入します。この取組みを着実に実施し、その成果を検証することで、今後、全校におけるプログラミング教育へ波及させてまいりたいと考えております。
 また、自主的・意欲的に学習に取り組む習慣づくりとして、小学校6年生及び中学校3年生を対象とした実用英語技能検定の受験料補助制度を導入するほか、家庭学習応援事業を継続し、児童生徒の学力の向上も図ります。
 このほか、昨年から開始しました特色のある教育を実施する私立幼稚園への補助を拡大するとともに、私立幼稚園の預かり保育事業に対する運営支援を行います。

(2)健康で生きいき、相互に支えあう人のまち
 本年は、富士見市地域福祉計画の見直しのほか、富士見市健康増進計画・食育推進計画と歯科口腔保健推進計画を一本化するなど、福祉・健康分野の各計画の見直しを行ってまいります。これらの計画をより実効性の高い計画とし、各事業に取り組んでまいります。
 健康長寿を目指した取組みとして、フレイルチェック事業をスタートします。フレイルチェックは、加齢により心身の活力が低下するなど、介護予防活動に取り組んだほうが良いと思われる方を早期に把握する仕組みです。介護が必要となる前に、ふじみパワーアップ体操クラブや通いの場など、地域の自主的な活動の場へつなげることで、市民の皆様の介護予防の輪、健康の輪を更に広げてまいります。
 また、誰もが気軽に参加し、健康づくりが実践できる健康マイレージ事業に引き続き取り組んでまいります。
 疾病対策については、がんの早期発見・治療につなげるため、検診をより受けやすい環境づくりとして、新たに個別乳がん検診や個別勧奨通知の対象者の拡大を行い、更なるがん検診の受診率向上を図ります。
 誰もが安心して暮らしやすい地域社会の実現に向けては、あいサポート運動を更に広めていくとともに、聴覚障がいの方が市の窓口で容易に意思疎通ができるよう、手話通訳ができる職員の雇用を目指します。
 また、鶴瀬駅東口の障がい者基幹相談支援センター内に、本庁舎内にある障害者就労支援センターを移管・統合し、窓口を一本化することで、利用者の利便性の向上を図ります。

(3)生涯にわたる学習により、心豊かに輝く人のまち
 オリンピック・パラリンピック関連事業については、セルビア共和国の選手が大会本番において十分に実力を発揮できるよう、事前キャンプ地として、しっかりとバックアップしてまいります。また、市民の皆様と選手との交流を通じ、この機会をスポーツと国際交流の舞台として充実させてまいります。
 このほかにも、つるせ西ゆうゆうの丘公園をスタート地点とするオリンピック聖火リレーや、競技中継・競技体験などができるコミュニティライブサイトを開設します。大会期間中は、日本選手団と同様、セルビア共和国の選手団を富士見市が一つになって全力で応援し、大会を盛り上げてまいります。
 また、レスリングやハンドボール、セパタクローなどの大会誘致を継続し、一流選手のプレーを間近で見られる機会や体験教室など、スポーツに親しむ機会を提供します。
 文化創造の拠点であるキラリ☆ふじみについては、昨年に引き続き舞台設備改修工事を行い、より快適で充実した施設として8月にリニューアルオープンする予定でございます。
 本市の貴重な財産である文化財の保存・活用では、難波田城資料館の板塀更新、トイレの洋式化工事など、市の観光資源として更なる充実を図ってまいります。
 人権の尊重・確保の観点からは、近年増加しているDVの被害者を速やかに支援するため、中心的な役割を担う配偶者暴力相談支援センターを新たに設置いたします。

(4)にぎわいと活力をつくる人のまち
 農業や商工業の活性化では、産業振興基金を活用し、新たな事業にチャレンジする認定農業者や市内中小企業、新規創業者等に対する支援を引き続き行うとともに、第2次商業活性化ビジョンの見直しを通して、支援メニューの充実を検討してまいります。
 地産地消の推進では、富士見ブランドの更なる認知拡大のため、純米吟醸酒「縄文海進」のラベルを新たにし、梅酒「(うめ)(れん)()」とともに販売促進を図ってまいります。
 地域活性化の推進では、「富士見ふるさと祭り」や「いい富士見の日」などの各種イベントに、本市のPR大使をお招きし、その知名度や発信力を活かした取組みを実施することで、市内外に本市の魅力を伝えていきます。
 南畑地域では、青空市場と連携した農業と食をテーマにスタンプラリーなどを行う農バルプロジェクトを実施し、田園賑わいゾーンの活性化に取り組みます。
 また、豊かな田園風景の保全と農業者への支援として、下南畑地域の一部農地において、埼玉県農林公社と連携した、ほ場整備事業を行い、農地の集積・集約化をより一層推進してまいります。
 さらに、びん沼自然公園については、びん沼川を含めた豊かな自然や景観などの地域資源を活かしつつ、多くの人が訪れ交流する場として、バーベキューやキャンプといったアウトドア・アクティビティが可能となる施設など、子どもから大人まで誰もが楽しめる公園として整備してまいります。

(5)安全・安心、快適な地域をつくる人のまち
 現在見直しを行っている都市計画マスタープランについては、次期総合計画と整合を図りながら、本市の将来都市像をしっかりと見据え、策定をしてまいります。
 シティゾーンは本市の中心交流拠点として発展させるため、埼玉県企業局と連携を図り、企業誘致に向けた取組みを更に加速させていきます。また、周辺の交通環境の改善として、道路整備を引き続き実施してまいります。
 水谷柳瀬川ゾーンの整備については、区域内の都市計画道路である富士見橋通線の整備を進めます。併せて産業系や教育機関の誘致など、魅力的な土地利用を推進するため、引き続き関係機関との調整を行ってまいります。
 道路整備では、富士見橋通線のほか、都市計画道路水子鶴馬通線及びみずほ台東通線の整備を引き続き進め、交通利便性を高めるとともに周辺地域の活性化を図ります。また、身近な生活道路についても整備を推進し、生活環境の向上を図ります。併せて、子どもたちの交差点における安全対策として、防護柵・ボラードを設置する、「子どもサンサンプロテクト事業」を新たに実施します。
 本市の玄関口である鶴瀬駅については、市の顔としてふさわしい市街地となるよう、土地区画整理事業の早期完成に向け、引き続き取り組んでまいります。
 台風や局地的豪雨に対する浸水対策では、柳瀬川からの逆流を防止するためのフラップゲートの設置や西みずほ台2丁目の浸水対策、前谷排水機場の改修などを実施してまいります。
 防災対策については、自助・共助による地域防災力の向上を図るため、地域の防災活動を担う自主防災組織の防災リーダーやその指導員などの人材育成のほか、小学校区における防災訓練を引き続き実施いたします。また、埼玉県による新河岸川及び柳瀬川の浸水想定区域の見直し等を踏まえ、防災ガイドブックを改訂し、全戸配布をいたします。
 防犯対策では、振り込め詐欺対策として、新たに詐欺対策電話機等の購入補助を開始します。また、犯罪が起こりにくい環境の整備として、防犯カメラの設置を希望する町会や商店会への補助も継続してまいります。
 快適な地域を創る取組みとして、本市の財産である豊かな自然の保全と子どもたちの遊び場確保のため、市民緑地「諏訪の森」と宮下ちびっこ広場の公有地化を進めます。
 環境面における取組みとして、温室効果ガス削減のため、公用車の買い替えに合わせて電気自動車を購入します。これにより、環境負荷の低減を図るほか、電気自動車の災害時非常電源としての活用を検討してまいります。また、次世代自動車の購入や再生可能エネルギー機器の設置に対する補助についても継続してまいります。
 増え続ける空家の対策については、これまで、アドバイザーの活用、除却や利活用にかかる補助などに取り組んでまいりました。本年は、空家の解消につながる狭小地等の統合に補助を行う制度を新設し、空家対策を更に強化してまいります。

(6)市民参加・協働により、豊かな自治をつくる人のまち
 市民参加・協働のまちづくりでは、協働事業提案制度を活用した事業として、みずほ台駅開業日の10月21日を中心とした地域イベント「みずほ台の日」を実行委員会と協働で開催し、駅周辺の商店街を含めた地域コミュニティの醸成を図ります。
 また、地域交流の拠点として、羽沢1丁目町会の集会所の建て替えを支援します。この建て替えは、町会が自らの努力で積立てた資金や一般財団法人自治総合センターの助成金など、建て替え費用の約4分の3を確保することで実現したものです。ご尽力をいただきました関係者各位に深く感謝を申し上げますとともに、このような自主的な取組みを今後もしっかりとサポートしてまいります。
 計画的な行政運営では、令和3年度から始まる第6次基本構想及び第1期基本計画を策定します。策定にあたっては、これまで市民ワークショップや審議会などで、多くのご提案をいただきました。今後も、理想の未来の実現に向けて、市民が一丸となれるような計画を策定してまいります。
 公共施設の更新・統廃合・長寿命化は、本市にとって大きな課題です。今後の社会環境の変化や財政状況などを踏まえ、計画的かつ具体的に施設の再編や長寿命化に取り組むため、各公共施設に係る個別施設計画を策定してまいります。
 より効率的・効果的な行政サービスの提供として、新たにマイナンバーカードによる証明書等のコンビニ交付サービスとLINE Payによる市税納付を開始します。コンビニ交付サービスでは、休日や市役所窓口の開庁時間外においても住民票などの証明書の交付が受けられるようになります。また、LINE Payの活用により市税納付の選択肢が増えることで、市民の皆様の利便性の向上を図ります。
 さらに、職員が効率的に業務を行うことを可能とするRPAツールを導入し、人為的ミスや時間外勤務の縮減を図ることで、多様化・複雑化する行政課題により多くの資源を投入し、これまで以上に質の高い行政サービスを提供してまいります。
 職員の育成については、リスクマネジメントや効率的な業務遂行に関する研修会のほか、職場内コミュニケーションの活性化に向けた取組みとして、「元気な市役所づくり事業」を実施し、職員の更なる能力向上や意思疎通の円滑化を図り、信頼される市役所職員の育成と積極的なコミュニケーションをベースとした組織力の強化を図ってまいります。

4 令和2年度予算の概要

 令和2年度予算は、第5次基本構想の集大成となるほか、次期総合計画など本市の未来を見据えた施策に取り組む予算を編成いたしました。
 予算の編成にあたりましては、健全な財政運営に関する条例に基づき、弾力的かつ持続可能な財政運営にも留意したところです。
 予算の総額は、365億7,181万1千円で、前年度対比17億5,266万3千円の増、率にして5.0%の増となっています。
 市税については、個人市民税の納税義務者数の増、固定資産税の家屋の新築や増築の増などにより、前年度対比1億35万8千円増の総額156億2,256万6千円となり、8年連続して前年度を上回る過去最大の税収規模と見込んでいます。
 地方交付税及び地方消費税交付金については、地方財政計画の動向などを踏まえ、地方交付税は、前年度対比5千万円増の27億5千万円、地方消費税交付金は、昨年10月に行われました消費税及び地方消費税の税率引き上げに伴い、前年度対比3億6千万円増の20億4千万円を見込んでいます。
 市債については、将来の世代に引き継ぐ財産として、昨年に引き続きキラリ☆ふじみの整備費や富士見橋通線の事業費、びん沼自然公園の整備費などに係る借入れの増により、臨時財政対策債を含め、前年度対比5億4,560万円増の40億6,800万円となっています。
 なお、繰入金については、財政調整基金などから8億7,987万1千円の繰り入れを行っています。

5 結びに

 平成から令和へと移り変わる中で、新元号の発表の折に、多くの国民が新しい時代への希望と期待で心を一つにしていました。新元号「令和」は、英訳で「Beautiful(ビューティフル) Harmony(ハーモニー)=美しい調和」と発表されました。私も、「令和」の心地よい響きとともに、新しい時代への胎動を強く感じました。
 「令和」の出典は、古典の代表である万葉集のうち、大伴(おおともの)旅人(たびと)が詠んだ、「初春(しょしゅん)(れい)(げつ)にして、気淑(きよ)風和(かぜやはら)ぎ、(うめ)(きやう)(ぜん)()(ひら)き、(らん)(はい)()(かう)(かをら)す。」の一節です。私は、この時から万葉集に関心を持つようになり、いくつかの歌に触れました。地位や身分に関係なく、あらゆる人々が、自然、愛、生きる喜びや死を悼む歌など、その素晴らしさに驚きを覚えました。
 このうち、私が特に感銘を受けた、二首を紹介したいと思います。

信濃(しなの)()は 今の(はり)(みち) (かり)(ばね)

(あし)()ましなむ (くつ)はけわが()

 「信濃の道は、切り開いたばかりであり、切り株で足を怪我してしまうので、靴を履いていきなさい。あなた」と訳されています。当時、多くの人々は裸足であり、高価な靴は持っていなかったと思います。それでも靴を履いて行きなさいと夫に呼びかける、妻の心からの思いを詠んだものです。もう一首は、

(しろかね)も (くがね)(たま)も (なに)せむに

(まさ)れる(たから) ()()かめやも」

 「(ぎん)(きん)珠玉(しゅぎょく)、宝石などの高価なものより、何よりも大切なものは、子どもである」と詠われています。子を思う親の深い愛情は、時代を超えても同じ思いを(いだ)くところです。

 このように、万葉の人々は様々な思いを、まさに祈りにも似た歌として表現しています。日本文学者の中西(なかにし)(すすむ)氏は、「万葉集は多様性ゆえに輝き、万葉人の真実の詠嘆(えいたん)である」と著述しています。

 私は、「令和」の背景にある万葉の山並みを見て強く感じることがあります。それは、多様性のもたらす豊かな世界観、人々の祈りや願い、よろずの言葉を集めた万葉集に、今日(こんにち)の行政が目指すべき目標を見出すことができるということです。その目標とは、「分断や断絶を排し、多様性を尊重し、融合と調和を図る」ことです。

 私はこれからも、市民の声に耳を傾け、「夢をかたちに」する市政を推進し、調和のとれた明るく力強い富士見市を創ってまいります。

 結びに、市民の皆様並びに議員各位におかれましては、なお一層のご理解とご協力を賜りますようお願いを申し上げ、私の令和2年度施政方針といたします。


令和2年2月18日
富士見市長 星野 光弘

施政方針PDF版

お問い合わせ

政策企画課

〒354-8511 埼玉県富士見市大字鶴馬1800番地の1 市庁舎2階

電話:049-251-2711(内線232・234・238)

ファックス:049-254-2000

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