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八ケ上遺跡の縄文時代草創期の土器と石器

最終更新日:2023年8月9日

八ケ上遺跡の縄文時代草創期の土器と石器

八ケ上(はけうえ)遺跡は、関沢1丁目から2丁目にかけての武蔵野台地縁辺に沿って南北方向に細長く立地する遺跡で、そのほぼ中央を東武東上線の線路が走っています。かつて、この線路下には遺跡名の由来である湧き水(ハケ)が存在していました。
八ケ上遺跡からは、縄文時代草創期の隆起線文(りゅうきせんもん)土器と有茎尖頭器(ゆうけいせんとうき)や大型石鏃(せきぞく)などの石器が出土しています。縄文時代草創期は、約16,000年前から約12,000年前の縄文時代の中でも最も古い時期にあたります。
隆起線文土器は、口縁部や胴部に細い粘土紐を巡らせた模様が特徴で、出土例は全国でも少なく埼玉県でも数遺跡でしか発見されていません。
有茎尖頭器は石器の基部に(なかご)がある槍の穂先のことで、石鏃は弓矢の先端に付ける矢じりです。どちらも狩猟に用いられた石器ですが、八ケ上遺跡から出土したものには、使用された痕跡のあるものが一つも見つかりませんでした。また、石鏃の未完成品がいくつも見つかっていることや、剥片・砕片が大量に出土していることから、石器の製作遺跡であると考えられます。

 

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